工作機械の設備保全のソフトウェア
AIサーボモニタ
工作機械の設備保全に不安はありませんか?
人手不足や設備の老朽化でお困りの皆様へ、ご提案です。
設備の駆動系の故障の予兆を見つけるソフトウェア「AIサーボモニタ」が予防保全をサポートします。
壊れる前に見つかる予防保全
2年間で100台以上の設備を対象に検証を行った結果、深刻な設備停止につながる故障の予兆が見つかっています。
AIサーボモニタのコンセプト
専用プログラムは不要で、普段の生産動作から駆動軸の速度とトルクを計測し、故障の予兆を自動で見つけます。
ラクに始められて、無理なく続けられるので、設備の予防保全ができます。
見つかった故障の内訳
AIサーボモニタで見つけた16件の故障の予兆の内訳です。
実稼働の設備で早期の点検、修理に役立ちました。
- リニアガイドのキズ
- ボールねじの摩耗
- 軸受の摩耗
- 主軸振れの増大
- テレスコカバーの変形
- 駆動回路の故障
AIサーボモニタの使い方
壊れる前にお知らせします
故障の予兆の通知が来た時に、設備の点検を行います。
毎日データを見る必要はありません。
効果的な点検と予防保全で、設備の長寿命化を目指します。
メール通知 - 故障の予兆と必要な作業がわかります
故障の予兆を見つけたら、メールでお知らせします。
点検作業(視診、聴診、触診)、メンテナンス作業(清掃・給油・増締め)を案内します。
ユーザーズマニュアル - 保全作業の詳しい手順がわかります
ユーザーズマニュアルでは、点検作業、メンテナンス作業のより詳しい手順を記載しています。
メール通知から開くことができ、作業に必要な知識にすぐたどりつけます。
ユーザーズマニュアルを活用すれば、誰でもAIサーボモニタを使えます。
分析レポート - データ分析の知識がなくても通知の理由がわかります
メール通知には、分析レポートもついています。
膨大なデータをチェックする手間はなく、通知の理由がわかります。
AIサーボモニタによる検知の限界
モータの速度やトルクに予兆が表れない故障や突発故障は、AIサーボモニタで検出することはできません。
AIサーボモニタがはじめやすい理由
AIサーボモニタの利点を詳しく知りたい!
- はじめやすい、つづけやすい
- センサの追加設置が不要で、CNCとコンピュータをLANケーブルでつなぐだけではじめられます。
故障の予兆を見つけたら保全作業をメールで通知するので、膨大なデータを見る必要はありません。 - 失敗しにくい
- 大規模なシステムではなく、使い慣れた市販のデスクトップコンピュータでスモールスタートできます。
効果を体験いただきながら、あとから対象設備を増やすための追加ライセンスもご用意しています。 - 安心の保守契約
- AIサーボモニタには初年度保証保守契約が付帯します。安心してお使いいただけるようサポートします。
2年目以降の契約は任意で、継続いただく場合は契約の更新が必要です。 - 買い切り型ライセンス
- 追加費用なしの買い切り型ライセンスでずっと利用いただけます。長期で取り組む設備保全に最適です。
なお、コンピュータの破損や紛失などでライセンスが利用できなくなった場合、有償での再発行が必要です。 - 経済性
- 故障の予兆を知らせるメール通知に沿って点検作業をすることで、保全費の削減が見込めます。
さらに、清掃・給油・増締め等のメンテナンス作業を行うことで、長期間の保全費の削減も可能です。
保全にどう使えるのか知りたい!
- 小型マシニングセンタの主軸での使い方
- 自動車部品やIT機器の生産現場では、稼働時間が長く、主軸へのダメージが課題です。
AIサーボモニタから軸受の摩耗やアンバランスのメール通知を受け取り、早期にバランス調整や主軸ユニットの交換に取り組むことで、長寿命化につなげています。 - 大型加工機の送り軸での使い方
- 大型加工機では、2つのモータで同期制御する駆動軸があります。
長く使用していると同期ずれが生じることがあり、そのまま稼働を続けると設備の故障につながるダメージを与えてしまうという課題があります。
AIサーボモニタからのメール通知を受け、生産に影響しないタイミングで同期調整などのメンテナンス作業を計画することで、設備の長寿命化につなげています。
AIサーボモニタが使える設備
実証済の設備の種類
- 立形・横形マシニングセンタの送り軸と主軸
- 旋盤の主軸
どんな設備が適合するか詳しく知りたい!
適合 | 不適合注1 | |
---|---|---|
CNCの現行機種 | 30i-B、31i-B、32i-B、35i-B、PowerMotioni-A、0i-F | ー |
CNCの旧型機種 | 16i-B、18i-B、21i-B、PowerMate、30i-A、31i-A、32i-A、0i-D | 16i-A以前のCNC機種 |
運転形態 | CNCプログラム | PMCのみの制御、PLC、DSAでの制御、他メーカー製のCNC |
プログラムの要件 | G00指令、G01指令の混在、S指令の十分なドウェル注2 | G00指令、G01指令の混在がない、S指令の十分なドウェルがない |
他の設備保全ソフトウェアとの比較
AIサーボモニタを使いこなすためのガイドを用意しています。
一番はじめやすくつづけやすいのはどれか、ぜひ比べてください。
ファナック AIサーボモニタ | 電動機向け計測機器ソフトA | 機械部品向けクラウドツールB | |
---|---|---|---|
点検ガイド | あり | なし | なし |
専用プログラムの実行 | 不要 | 必要 | 必要 |
追加センサ | 不要 | 必要 | 必要 |
購入の形態 | 買い切り | 買い切り | サブスク |
AIサーボモニタのはじめかた
AIサーボモニタ導入までの標準的なステップを示します。
セットアップの前の準備
セットアップの前にどんな準備をすればいいですか?
- 1. 対象設備の選定
- 保有する設備の中からAIサーボモニタの適用対象となる設備を選定します。設備の駆動軸や使用状況を確認し、適合する導入対象を決定します。
- 2. ライセンスの購入
- 接続したい設備台数に応じて、基本ライセンスと追加ライセンスを必要分だけ購入します。
- 3. 配線工事
- CNCとAIサーボモニタ用コンピュータを接続するため、LANケーブルの配線やハブの設置を行います。
- 4. ネットワーク疎通
- 配線が完了したら、CNCとコンピュータとの間のネットワーク疎通を確認します。pingコマンドを使用して、通信が正常に行われているか検証します。
インストールと初期設定
インストールと初期設定はどうやってやればいいですか?
- 5. インストーラーのダウンロード
- AIサーボモニタのインストーラーをファナックの会員向けサイトMyFANUCからダウンロードします。
- 6. インストール
- ダウンロードしたインストーラーを実行し、AIサーボモニタをコンピュータにインストールします。インストールウィザードに従うだけで設定が完了できます。
- 7. ライセンス認証
- インストールが完了したら、ファナックから提供されたライセンスキーを使用してソフトウェアを認証します。
- 8. 設備登録
- MT-LINKiと、AIサーボモニタのそれぞれの設定画面で、対象設備を登録します。設備の名称、IPアドレス、駆動軸を登録します。
- 9. 通知設定
- 故障の予兆の通知を受け取れるよう、社内メールサーバーと送信先メールアドレスを登録します。通知の頻度や条件は標準設定ではじめます。
- 10. 分析計算テスト
- 設備が稼働している状態で、AIサーボモニタの分析計算テストを行います。計測データが期待通りに収集され、分析計算が実行されて、データ個数がゼロでなくなることを確かめます。以上で立ち上げ完了です。
よくある質問
うまく使いこなせますか?
- AIサーボモニタはどんな現場で使われていますか?
- 自動車部品、建設機械や産業機械の部品を加工する設備の保全に利用されています。
- AIサーボモニタの体験版はありますか?
- 体験版はありません。
- ITに自信がなくてもAIサーボモニタは立ち上げられますか?
- 各種ガイドや、ソフトウェアに同封されたスタートアップマニュアルの手順に沿って、立ち上げることができます。
- ソフトウェアのトラブルが起きたらどうすればいいですか?
- ユーザーズマニュアルのトラブルシュートを確認してください。解決できない場合は、特定ファイルを実行して生成されたzipファイルとエラーメッセージを添えて、弊社へお問合せください。
- セキュリティやプライバシーは確保できますか?
- AIサーボモニタのメール通知はSSL/TLS認証で暗号化され、データの所有権は購入者に帰属し、第三者には提供されません。外部のネットワークと切り離して設置できます。
うまく始められますか?
- 設備がたくさんあるとき、AIサーボモニタの導入にどのくらいの期間がかかりますか?
- およそ1か月から3か月程度です。選定と準備に大部分の時間がかかります。
- AIサーボモニタからメール通知が来たら、何から手をつけたらいいですか?
- メールに書かれている点検手順とユーザーズマニュアルに沿って、作業を計画してください。
- AIサーボモニタのサポートはどんな内容ですか?
- 導入前は適用可否の判定を行います。導入後は運用にかかわるトラブルへのサポートを行います。
どんな機材が必要ですか?
- どんなコンピュータが要りますか?
- 市販のデスクトップコンピュータが必要です。1TB以上のSSDにインストールしてください。
- AIサーボモニタ以外に必要なソフトウェアはありますか?
- 別売りのデータ収集用ソフトウェア(MT-LINKi)が必要です。
こんなことはできますか?
- 設備のどこが壊れたかわかりますか?寿命もわかりますか?
- 故障部位の特定や寿命予測はできませんが、駆動系の故障の予兆を見つけることはできます。早期の点検と計画的な修理で大切な設備を長く使えます。
- 工具やワークの不良もわかりますか?
- 工具やワークの不良の検出はできません。ただし、設備の劣化起因のワークの不良は見つかっています。
- 設備の全部の駆動軸が監視できますか?
- 1台の設備で同時に監視できる軸は1軸です。データ計測の時間帯を分割することで、複数の軸を監視できます。
- 多品種生産をする設備の保全にも使えますか?
- 加工プログラムを識別して分析を行うためご利用いただけます。
- 設備管理システムや基幹システムとの連携ができますか?
- AIサーボモニタはREST APIを提供しており、設備管理システム(CMMS)や基幹システム(ERP)とデータを連携させることができます。
AIサーボモニタをさらに知りたい方へ
設備の選定から予防保全の定着まで、失敗を防ぐためのコツや知識に興味はありませんか?
「ガイドをもらう」からお気軽にお問い合わせください。
「AIサーボモニタ」はファナック株式会社の登録商標です。(第6210570号)