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ファナック株式会社 (FANUC CORPORATION)

基本的な考え方

ファナックは、富士箱根伊豆国立公園に隣接した豊かな自然環境の中にあり、富士山の清浄で豊富な地下水を水源として使用しています。地下80メートルから汲み上げられる地下水は、年間を通して水量・水質ともに安定しており、ファナック自体は水資源に恵まれ、水不足のリスクはほぼないに等しい環境にあるといえるでしょう。
しかしながら、世界では水が不足している地域があり、国連環境計画の報告では、2025年には一部の地域で水不足がさらに深刻化すると予測されています。
ファナックは日頃から水のリサイクル利用の徹底、排水の浄化処理と水質管理の徹底など、水資源の保全に取り組んでいます。また、良好な水質で排水を行うために水質汚濁物質に関する規制値を遵守しています。

推進体制

ファナックは、水資源の保全を重要課題と認識し、代表取締役社長 兼 CEOを責任者と定めています。
水資源の保全問題については、環境経営推進体制および環境マネジメントシステムにおいて審議しています。

→ 環境マネジメントシステム

水資源に関するリスクアセスメント

世界資源研究所(WRI)の水リスクの分析ツール「AQUEDUCT(アキダクト)」を利用して、生産拠点における水資源に関するリスクアセスメントを実施しています。

ファナックグループの主要な生産拠点は日本国内にあり、本社工場(山梨県南都留郡忍野村)、壬生工場(栃木県下都賀郡壬生町)、筑波工場(茨城県筑西市)、隼人工場(鹿児島県霧島市)の4カ所です。

アキダクトによる水リスクアセスメントの結果、水リスクの高い生産拠点はありませんでした。

本社地区での取り組み

ファナックの本社地区には25の工場があり、生産に必要な水はすべて地下水を使用しています。さらに、工場では生産に使用した水を冷却などに再利用しています。
また、下水放流の際にはpH値を調整する浄化処理を一部で行い、高い排水基準の確保に努めています。

水の再利用

冷却水の循環利用 本社地区のダイカスト工場で、生産設備を冷却するための冷却水を循環利用しています。
廃水の再利用 本社地区の第1ロボット工場では、油水分離装置により、廃水を89%再利用しています。本社地区の第1および第2サーボモータ部品加工工場では、蒸留再生装置により、廃水を8%再利用しています。今後、新工場(第3サーボモータ部品加工工場)では廃水利用の効率を上げることで90%近くを再利用できる見込みです。
加工液の再利用 本社地区のロボカット工場では、試験専用の加工液タンクを新たに導入し、製造時の試験で使用する加工液(水)の90%を再利用しています。

サプライヤとの協働

サプライヤが鋳物を冷却する工程や顧客が当社商品を使用する工程においても水資源を使用するため、水資源の間接利用も重要な課題であると判断しています。
サプライヤに対し、CSR調達方針を周知し、水資源の効率的な利用、循環利用を推進するよう求めています。
製造子会社2社と当社への売上が30%を超えるサプライヤ10社の合計12社に対し、年1回、水使用量、水排出量などの具体的な項目について調査を行い、数値化して評価し、リスクの特定と評価をします。有意として規定している上位3社を選定し、生産に伴う環境負荷を削減する具体的な目標を立てて取り組みを推進するよう働きかけをします。数値が大きく変動した場合は理由を確認し、必要に応じて適宜アドバイスを行います。