FA事業
- 商品
- CNC、サーボ
- 強み
- ファナックの基本技術
- CNCでシェア世界トップクラス(当社推計)
事業概要
FA事業はファナックの原点であり、基本技術です。ファナックは、工作機械の動作を数値情報で制御するNC (Numerical Control) とサーボを、日本の民間企業として初めて開発しました。それまで工作機械で精度良く加工するためには、長い修練を積んでノウハウを体得した熟練技術者の存在が不可欠でしたが、NCとサーボで熟練技術者の技術を補完することができるようになりました。さらに、コンピュータで制御するCNCとサーボにより、複雑な形状の加工や異品種を効率よく生産することが可能となりました。現在は、シンプルな工作機械から複雑な構成の複合加工機、ならびに産業機械までを幅広くカバーするCNCとサーボをラインアップしています。
また、加工現場では自動化や省人化のため工作機械へのロボット導入の要望が多くなっています。ファナックでは工作機械とロボットの親和性の向上が重要と考え、これを支援する機能開発を行っています。
FA事業が創造する価値
高い加工性能のCNCと高速・高精度のサーボは、より精密で高速な加工を可能とするため、生産性向上に貢献しています。また、サーボにおいては省エネルギー化が図られています。
また、工場の生産性を高めるには、稼働率の向上が欠かせません。生産ラインが機械故障や緊急メンテナンスで長時間停止することを回避するため、予防保全の機能と設計も重視しています。モータの絶縁抵抗やCNC、サーボアンプのファンモータの回転数の低下などを監視し、機械停止に至る前に予防保全を行うことで高い稼働率での工場運営が可能となります。
お客様の安全確保
今後、製造業従事者が減少し、熟練技術者も減少することが見込まれる中、機械に慣れないオペレータが安全に当社商品を使用できることも重要です。ファナックの商品はISO/IEC規格をはじめとする各安全規格を満たし、認証機関の認証を受けています。
加えて、CNCには誤って操作した場合にアラームにより停止する機能なども付加し、安全に使用できるよう配慮しています。
FA事業に関する受賞・トピック
第67回 日刊工業新聞社 十大新製品賞 本賞 受賞 (2023)
FANUC αi-D series SERVO
αi-Dサーボシステムは、高効率なモータおよび電流制御、最新パワー素子を搭載したアンプ、新たに考案した独自構造を持つ低損失ACリアクトルにより、サーボシステム全体での損失を当社従来比で約10%低減しました。
従来から適用している電源回生技術と合わせて、工作機械の省エネルギー化実現に大きく貢献します。
上記の点などが評価され、第66回 日刊工業新聞社 「十大新製品賞」 本賞を受賞しました。
第43回 精密工学会技術賞 本賞 受賞(2023)
ファナックCNCのデジタルツイン(業績題目:工作機械の高精度なデジタルツインを実現する各軸の動特性を考慮した数値制御装置の高速シミュレータ)
CNCのシミュレータであるCNCガイド2に、サーボ制御と機械特性を模擬したサーボモデルを組み込むことで、加工シミュレーション品質が大幅に向上しました。これにより、加工現場の生産性向上に寄与するとともに、試作回数を削減し、素材、工具、油脂類及び電力の消費を抑制することで環境負荷の低減に貢献します。