最新CNC Series 0i-MODEL F
FANUC 0i Series CNC は、工作機械に必要な CNC機能をコンパクトにまとめることで、多くの機械メーカ様のご評価を頂き、グローバルスタンダードCNC として全世界で広く使われて参りました。このたび、ファナックは、現行モデルのCNC Series 0i-MODEL D の仕様を大幅に強化し、Series 0i-MODEL F を発表いたしました。
この新しいモデルは、上位機種であるファナックの高性能CNC 30i Series CNC と同一のコンセプトの元に開発されました。30i Series と共通の操作性を持ち、このクラスとして初めて15" サイズ表示器にも対応しました。近年重要性を増してきたFA用のネットワークに対して、30i Series と同様に幅広く対応可能であり、また、機械のシーケンス制御を掌る PMC機能も共通の仕様と致しました。さらに、保守機能についても、30i Series の最先端の稼働率向上技術を取り込みました。
CNCと接続してモータを駆動するサーボアンプについては、Series 0i-MODEL F に光ケーブル1本で接続可能な一体型サーボアンプ βiSVSP-Bシリーズを新たに開発しました。この新しい一体型サーボアンプは、これまで上位機種でのみ実現できた加工性能や機械稼動率の向上に役立つ最新機能を搭載しており、この新アンプの完成により、ファナックのモータ・アンプは、0i Series および 30i Series のいずれの機種においても組み合わせて利用することが可能となりました。
ファナックは、Series 0i-MODEL F の発表により上位機種である 30i Series との “シームレス化” を推進します。汎用機から複合機、5軸加工機まで、操作性、保守性など様々な面で互換性を保ちながら、それぞれの用途に適した CNCを選択いただけます。
以下に、今回(2014年4月15~16日)の社内展にて発表した両機種に共通の新機能の一部を紹介いたします。
ローダ制御機能
工作機械ユーザの、労働力不足、賃金上昇に伴う自動化要求に対応するため、0i Series から 30i Series まで、共通の操作体系をもつ新たなローダ制御用機能を開発いたしました。従来必要であったローダ専用制御装置が不要となり、工作機械のオペレータが使い慣れた Gコードを使用することで、ローダ動作の現場での修正・再設定が極めて容易になります。
サイクルタイム短縮に役立つ新機能
ファナックは、これまで手探りだったサイクルタイム短縮手法にかわり、加工プログラムの解析とそれに適した機能の適用を組み合わせる新手法を提案します。
サーボガイドは、機械の “見える化” を推進するサーボ調整ツール(パソコンソフト)です。今回、加工プログラム実行時の CNCの動作を解析する機能を追加しました。この機能により、CNCの動作も “見える化” され、加工プログラムの、どの部分に時間がかかっているかを把握することができます。この分析結果をもとに、新開発の加工時間短縮設定画面を使って、様々なサイクルタイム短縮機能の一元管理・一括設定が可能です。さらに、送り時間を最適化するスマートオーバーラップ機能とねじ切りを高速化する FSSB高速リジットタップ機能を追加、様々な工作機械に最適な高速化手法の適用が可能になります。
(2014年4月新聞発表)