ロボット新商品:ロボット制御装置R-50iA
ファナックは、2023国際ロボット展にて新型ロボット制御装置R-50iAを発表しました。既存のプラットフォームR-30iBから11年ぶりの刷新となり、ロボット制御装置では世界初*となるセキュリティ対応を始め、大幅に改善しました。
*当社調べ
R-50iAの機能強化
動作性能の向上
ロボットの制御性能を強化しました。これに伴ってロボット軌跡上での信号出力およびセンサトラッキングの精度が2倍向上し、近年適用が増えているグルーイング用途をはじめ、より高い指令分解能で精密な作業が可能になります。
内蔵ビジョン機能の強化
外付けPC無しで使える内蔵ビジョン機能では、カメラの解像度を現行の4倍となる500万画素へ向上させ、広範囲の視野をカバーできるようになります。また、制御装置とのカメラ接続をイーサネットに統一します。新しく販売するLED照明付き防水カメラを、イーサネットケーブル1本で制御することが可能となります。
省エネ機能の強化
低損失パワー素子を搭載した新型アンプや低消費電力ファンで制御装置の消費電力を削減しました。また、新機能のエコモードにより、簡単な選択操作だけでロボットの消費電力を削減できます。
R-50iAの新機能
サイバーセキュリティ
セキュリティ機能を大幅に強化し、ロボット制御装置では世界で初めて*、サイバーセキュリティに関する国際規格の第三者認証、IEC62443-4-1, 4-2を取得しました。セキュアなWeb通信とファイル転送、組込みファイアウォール機能など、生産ラインでも需要が高まっているセキュリティに対応します。またパスワード機能によるユーザ認証に対応し、不正アクセスを防止しつつ現場のユーザグループ管理をより便利にします。
*当社調べ
システム構築機能
自動化システムをより簡単に構築する機能を拡充しました。その一環として、制御装置単体でPython*のスクリプトを実行できます。ポピュラーな統合開発環境で、Python*の豊富なサンプルを利用して、プログラム実行中のデータ出力など、システムカスタマイズを簡単に行うことができます。また、国際規格に準拠したソフトウェアPLC機能に対応しました。ラダーやST言語など、6種類の言語で信号処理を記述し、R-50iAを自動化システムの中核要素として活用できます。
*「Python」は、Python Software Foundationの登録商標です。
リモート保守
R-50iAにスマートフォンを接続し、ファナックのサービス拠点からリモート保守を行うことが可能です。秘匿性の高い、セキュリティ対応の通信方式でお客様の大事な情報を守りつつ、弊社のベテランサービス員がロボットの設定やアラーム状態、プログラムに関するアドバイスを提供します。
ファナックの新型ロボット制御装置R-50iAは、最新機能で工場のスマート化を推進します。
量産開始時期:2024年2月
(2024年1月)