サーボモータ部品加工工場
サーボモータ部品加工工場は、ファナックが製造する各種モータのシャフト、フランジ等の部品を加工する工場です。旋盤や円筒研削盤などの工作機械にファナックロボットを組み合わせた加工セルが、自動倉庫に多数連結され、素材供給~加工~洗浄~検査~出荷まで、一貫した自動化を実現しています。
これまで2つの工場で加工していましたが、2024年6月までに新工場に設備を集約しました。1ヵ所に統合されて生産がよりスムーズになっただけでなく、老朽化した設備の更新や、2.0トン可搬のファナック大ロボットを使用した大型部品加工セル、ファナックのロボドリルを複数台並べた加工ラインの導入などで生産能力の向上を図りました。また、旋盤のチャック爪の交換や、切削液の給水などの段取り作業についても自動化を推進しました。これらの設備は全てFIELD system Basic Packageに接続され、設備の稼働状態が見える化されており、状態の把握だけでなく、稼働率向上の分析ができるようになっています。
新工場では、作業者および環境に配慮した取り組みも行いました。これまでの加工工場は切削液のミストが飛散する厳しい環境でしたが、ミストを発生させる機器を工場の排気口下に配置しミストの飛散を防ぐと共に、工場内の換気を強化することで、通常の組立工場と同等レベルの人と設備に安全な環境を整えました。また、使い終わった切削液を単に廃棄処分するのではなく、工場内に廃液処理システムを導入することで、廃液の約8割を燃料油や再生水として再利用できるようになり、環境にも優しい工場を実現しています。
自動倉庫に接続された加工セル群
大ロボットを使用した大型部品加工セル
ロボドリルを使用した加工ライン
FIELD system Basic Packageによる
見える化(Factory Visualizer)