FIELD system の国内向けサービス運用開始について
2017年10月3日
ファナック株式会社
シスコシステムズ合同会社
ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社
株式会社Preferred Networks
日本電信電話株式会社
NTTコミュニケーションズ株式会社
株式会社NTTデータ
ファナック株式会社(以下 ファナック)は、FIELD system (FANUC Intelligent Edge Link & Drive system) の日本国内でのサービス運用を、10月2日より開始したことをここに発表致します。
昨年4月にシスコシステムズ、ロックウェル・オートメーション、Preferred Networks と共同でハードウェアを含むプラットフォーム、関連のネットワーク構成などの開発に着手*1。更に昨年7月からは、日本電信電話、NTTコミュニケーションズ、NTTデータが、FIELD system のサービス基盤やアプリケーションおよびコンバータ(注1 等の開発に参画し*2、この度の国内リリースに至りました。
提供を開始したアプリケーションとコンバータ
今回、以下のアプリケーションおよびコンバータを同時リリース致しました。いずれも、「FIELD systemアプリケーションストア」からネットワーク経由でご購入いただけます。
アプリケーション
- 製造機器のデータの統合的な見える化・分析を行う「iPMA」
- 製造機器の予防保全機能を実現する「iZDT」(注2
- 工作機械の加工時間を高精度に予測する「加工時間予測」
- 製造現場の利用者の操作権限や操作履歴を管理する「個人認証・履歴管理」
コンバータ
- ファナック製機器のコンバータ(CNC、ロボット)
- OPC UAコンバータ
なお、一部のサードパーティ製アプリケーションも近々リリースとなります。
保守サービス体制
FIELD system をお客様に長く安心してお使いいただくために、今回のリリースに合わせて「FIELD systemサポートコールセンタ」を開設致しました。お客様からのお問い合わせや不具合情報の受付窓口を一本化し、事象を切り分けた上でファナックを含む関係各社にサポートを依頼します。お客様のサポートは、オンラインまたはオンサイトにて行われます。
海外展開について
アメリカ、ヨーロッパなどのリージョン毎の体制整備を行い、2018年4月以降順次展開致します。
詳細については、各スケジュールが決まり次第公開予定です。
FIELD system とは
製造業での更なる生産性向上と効率化を目指した、製造業向けオープンプラットフォームです。サードパーティの開発者も自由にアプリケーションやデバイス用コンバータの開発、販売が可能です(注3。製造現場の様々な機器を、世代やメーカの壁を越えて接続可能とすることで、製造設備やデータの一元管理やデータ共有を促進します。また、人工知能とエッジコンピューティング技術を組み合わせることで分散型機械学習なども可能にします(注4。機械から収集されたデータをエッジヘビーに処理し高度に活用することで、ラインや工場全体の最適化を図る、機械がお互いに柔軟かつ賢く協調する、熟練者のスキルをデジタル化して自動化するなど、機器のドライブまで含めた今までにない高度な製造現場の実現を目指しています。
また、FIELD system のアプリケーションやコンバータにより、他社の CNC、PLC、センサ、ロボットの情報を収集したり、上位システムとも容易に結合や融合が可能です。
FIELD systemパートナ制度
FIELD system にはパートナ制度を導入しており、2017年9月末現在で約400社にご登録いただいております。パートナにはその役割に応じて以下の5種類があります(注5。
- トータルインテグレーションパートナ: FIELD system全体の導入および保守
- システムインテグレーションパートナ: セルやラインの機器を中心とした導入および保守
- ネットワークインテグレーションパートナ: ネットワークシステムの導入および保守
- アプリケーションデベロッパ: アプリケーションやコンバータの開発および保守
- デバイスパートナ: デバイスや関連コンバータの開発および保守
パートナへの登録は、「FIELD system Partners Web」にて受け付けています。
URL: https://portal.field-system.org/partner/portal/
過去のプレスリリース
各社との協業の背景や狙い、各社の役割等は過去のプレスリリースをご覧ください。
*1: 製造業のリーダー企業によるコラボレーション:アナリティクスによる製造業の「モノづくり」最適化
*2: IoTにより製造・生産の最適化を実現する FIELD system の早期確立とサービス運用開始にむけた協業に合意
注1: パソコンのドライバに相当するソフトウェア。様々な機器やセンサの接続を可能とします。
注2: ファナック製の機器の一部に対応。バージョンアップにより、順次対応範囲を拡大予定です。
注3: パートナ登録(無償)が必要です。また、販売前にファナックによるアプリケーション認証(有償)が必要です。サードパーティによるデバイス用コンバータの開発、販売は、2018年4月以降に可能となる予定です。
注4: FIELD system上での人工知能アプリケーションおよび対応するSDKの提供開始は、2018年内を予定しています。
注5: 複数の種類のパートナに同時にご登録いただけます。
以上