社員の多様性・機会均等の推進
基本的な考え方
ファナックは、①一人一人がその個性を互いに尊重し、能力を最大限に発揮できること、②個人の強みをつなげて組織の強みとし、個人と組織が共に成長することが、社会に対する新しい価値を生み出していくと考えています。ファナックは、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を通して、社員の多様性の受容・機会均等に向けた環境整備に取り組んでまいります。
【ダイバーシティ&インクルージョンステートメント】
-ダイバーシティは「one FANUC」の礎であり、私たちの成長の原動力です-
私たちは、それぞれが多様な価値観・感性・能力を持っています。一人一人がその違いを「個性」として互いに尊重し、能力を最大限に発揮して活躍し、「one FANUC」として力を結集させることが、ファナックをより強く発展・成長させていくと信じています。
個人の強みをつなげて組織の強みとし、個人と組織が共に持続的に成長していくことが、ファナックのダイバーシティ&インクルージョンの目的です。私たちは、グループ全体でダイバーシティを推進することで、工場の自動化分野において、無くてはならない価値を世界中に提供し続け、すべてのステークホルダから信頼される企業であり続けます。
【ダイバーシティ&インクルージョン行動指針】
- 性別、国籍、人種、宗教、年齢、障がいの有無、性的指向等にかかわらず、あらゆる人材がグループの一員としての責任感を持ち、その能力を最大限に発揮できる環境づくりを目指します。
- それぞれの社員が自身の仕事を通じて活躍し、成長を続けることができるよう、支援に取り組みます。
- 一人一人の個性を尊重し、その力を「one FANUC」として結集させることで、創造的で活力あふれる企業文化を構築し、社員全員で社会の発展に貢献できる会社を目指します。
取り組み
➀ダイバーシティ研修の実施
ファナックは、ダイバーシティ推進を当社の持続的成長に向けた主要課題と位置づけ、社員一人一人が多様性を受容する組織風土の醸成に向けて、継続的に全社員対象のダイバーシティ研修を開催していきます。研修では、ダイバーシティ推進の意義・重要性の理解を通した当事者意識の醸成・浸透を図るとともに、各個人の具体的な行動へとつなげるために、自職場で意識し取り組むべきポイントを伝えています。
②性別に関する取り組み
<女性活躍推進>
ファナックは、社員が、国籍、性別等に一切関係なく活躍できるよう努めているほか、女性がキャリアを中断することなく働けるよう、出産休暇、育児休職、小学校卒業までの短時間勤務などの制度を充実させ、全力で女性活躍支援をしています。
2021年4月には「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」を更新しました。女性社員比率の向上により多様性が進展することを目指し、会社全体として「女性正社員比率を10%にする」という目標を設定し、女性の採用を積極的に進めています。この数値目標は、当社が採用の中心としている機械・電気・情報系の学生の母集団に女性が少ないことを考慮して設定したものです。これらの目標の達成に向け、女性技術者の採用のために、学校訪問や女子学生の会社訪問対応を女性社員が行い、仕事や実際の生活について女性同士で語り合える場をつくるなどの取り組みを進めています。また女性社員のキャリア形成を支援するため、外部セミナへの参加も行っています。最近では、様々な分野でますます多くの女性が幹部社員として活躍し、役員待遇として登用されている実績があります。
<仕事と家庭の両立支援>
ファナックでは、直近3年間で、育児休職制度を利用した女性の100%が復職しており、女性にとって働きやすい環境であることが確認できます。さらに2019年4月には、本社施設内に、内閣府が所管する企業主導型保育事業制度を利用した社員向け保育所を開設しました。また、総実労働時間を短縮するため、年次有給休暇の取得率を80%以上とし、仕事と家庭の両立を支援しています。
男性社員の育児休業の取得促進の取り組みとして、育児・介護に関する休職制度や国からのサポート内容についてQ&A、案内文書を全社ポータルに掲示を行い、また人事部に、仕事と育児・介護の両立支援に関する相談窓口を設けました。これにより、社内においても取り組みが周知・理解され、男性社員の育児休職取得者が増え始めています。
また、法定の育児休暇制度に加えて配偶者の出産に際して取得できる「妻の出産休暇制度」を給与100%補償で取得可能としています。2022年度の「妻の出産休暇制度」を含めた育児休職の取得者数は125人、取得率は85.6%(取得者数/取得対象者数)です。
③障がいに関する取り組み
ファナックでは、障がいを持つ方でも活躍できるよう、安全面にも配慮しながら、一人一人障がいの特性や適性を考慮して配属を決定しています。また、障がい者雇用の促進に向けて、ハローワークや障害者職業センターと連携を図っているほか、障がい者職業生活相談員も設置し、支援体制を整えています。
④国籍・人種・宗教への取り組み
ファナックは、人権方針の下、人権の尊重をすべての活動の基本原則と考え、事業に関わるすべての人々の人権を尊重しています(詳細は「人権の尊重」をご覧ください)。採用活動において「人種、信条、性別、社会的身分、宗教、国籍、年齢、心身の障がい、性的志向、性自認などに基づく差別の禁止」を徹底しています。外国人留学生の採用も行っていますが、その際にも国籍による特別な待遇や差別は禁止しています。
また、外国籍社員が働きやすい環境の提供に努めています。宗教的な食事の配慮が必要な社員にベジタリアンメニューやグルテンフリーメニューを提供するほか、ファナックアカデミには、受講者のためにムスリム祈祷室を設置するなど、世界各地からの社員の宗教や慣習に配慮した施設を有しています。
入口表示
祈祷室
小浄施設
⑤年齢に関する取り組み
ファナックは、2006年10月に定年年齢を60才から65才に延長しました。
また、65才の定年後も、会社と社員本人が希望する場合には、継続雇用を行っています。