カスタムマクロコースで習得できること
カスタムマクロの特長は?
カスタムマクロでは、変数と演算指令、そして分岐と繰り返しなどの制御指令を使用することができます。
カスタムマクロで、類似異形状の輪郭加工やポケット加工、独自穴あけサイクルなどを作成することで、加工プログラムの作成時間を大幅に短縮することができます。
また、工具マガジンに複数の同一工具を取り付けておき、簡単な工具寿命管理を行うなどの自動化にも応用することができます。
カスタムマクロコースを受講いただくと、これらのプログラムを効率よく作成する手法を習得することができます。
変数を使って加工プログラムを標準化
変数を使用して類似異形状の加工プログラムをカスタムマクロで作成することで、プログラムの標準化を推進することができます。また、プログラム数を減らすことができるので、CNCのプログラムメモリを効率よく利用することができます。
マクロプログラムを作成してCNCのプログラムメモリに登録しておけば、部品寸法が変更されても、マクロを呼び出すときの引数指定を変更するだけで済むので便利です。
カスタムマクロコースを受講いただくと、実数を使用した加工プログラムを、簡単にマクロ化する手法を習得することができます。
演算指令を使って高度な動作
カスタムマクロでは、四則演算のほかに、三角関数、切り上げや四捨五入、絶対値など多くの演算指令を使用することができます。
左図のように、軸に対して傾いた四角形の加工では、マクロ呼び出し時に角度を指令しておき、マクロプログラム内部で各辺の長さからX軸とY軸移動量を計算して加工します。プログラムを作成するたびに電卓を使って計算している内容をマクロプログラムで式として記述しておけば、面倒な計算から開放されます。
カスタムマクロコースを受講いただくと、これら演算指令の使用方法のほか、演算で生じる誤差の扱い方についても習得することができます。
分岐と繰り返しを使ってプログラムを短く
カスタムマクロには、繰り返し処理を行うWHILE文があります。左図のような円ポケットを加工するときの切り込みと円切削部分をWHILE文を使用して記述すれば、プログラムを大幅に短くすることができます。また、最終回の切り込み量が端数になるようなときには、条件分岐を行うIF文を使用して処理することができます。
このほか、独自穴あけサイクルのようなサイクル加工の動作にも、分岐と繰り返しを応用することができます。
カスタムマクロコースでは、ポケット加工と穴あけ加工を中心に、「マクロプログラムの作り方」を習得することができます。
システム変数を使って用途を拡張
カスタムマクロでは、工具補正量や各軸の現在位置など、CNCの各種情報をシステム変数として読み書きすることができます。システム変数を使用すると、左図のようなタッチセンサを使用した自動工具長測定や、工具径補正量を変えながら繰り返して加工する切込みマクロなどを作成することができます。
このほか、引数値の良否を判定してアラームを発生したり、工具使用時間計測機能などを付加することができます。
カスタムマクロコースでは、これらのシステム変数の具体的な使い方を、多くの例題を通して習得することができます。
マクロを呼び出す多彩な方法
一般的なG65を使用してマクロプログラムを直接呼出す方法に加えて、パラメータに設定したGコードやT指令によりマクロプログラムを呼び出すことができます。
これらは、独自のGコードを登録したり、簡易工具寿命管理機能などに応用することができます。
また、マクロを多重呼び出しすることで、左図のように円周上の位置決めマクロと穴あけマクロを組み合わせてボルトホールサークル加工を行うことができます。
マクロプログラムを部品化することで、類似した複数のマクロプログラムを作成する必要がなくなるため、マクロプログラムの開発効率が向上します。
カスタムマクロコースでは、このようにいろいろな方法でマクロを呼び出す方法を、例題を通して習得することができます。